【起業するなら知っておきたい!】法人設立の方法から法人化のメリット・デメリットまで、わかりやすく解説
【起業するなら知っておきたい!】法人設立の方法から法人化のメリット・デメリットまで、わかりやすく解説
個人事業主の方や、これから起業したい!という方から、「法人を設立するメリットって何ですか?」とよくご相談いただきます。
そこで今回は、法人設立についてお悩みの皆様のために、
法人設立の方法と
法人化のメリット・デメリットをまとめてみました。
この記事を読むことで、
☑そもそも法人設立って何をすればいいの?
☑設立費用はいくら?
☑株式会社と合同会社、どちらがおすすめ?
☑法人成りするメリットは?
といった疑問を解決することができますので、法人設立に興味のある方は、是非ご覧ください。
【株式会社】設立の流れ
① 会社概要の決定
まずは、次のような「会社の基本情報」を決定します。
・会社名(商号)
・本店所在地
・事業内容
・株主(出資する人)
・役員(代表取締役、取締役、監査役など)
・資本金
また、このタイミングで
法人印(実印・角印・銀行印)を作成しておくとスムーズです。
② 定款の作成
定款を作成して、公証人役場で認証を受けましょう。
定款認証手数料として、資本金の金額に応じて30,000円~50,000円がかかります。
加えて、定款に貼付する印紙代が40,000円かかりますが、
電子定款にすれば印紙は不要です。
③ 資本金の払い込み
会社の登記に必要な書類として、資本金が払い込まれたことを証明する「払込証明書」があります。
この時点ではまだ法人の通帳はありませんので、
発起人の個人の銀行口座に、資本金の金額を振り込みを行います。
より詳しい資本金の払込証明書の作成方法については、
こちらをご覧ください。
④ 法人設立登記
登記書類を作成して、法務局で法人登記を行います。
登録免許税は、15万円~です。
登記が完了したら、
「履歴事項全部証明書の写し」を発行しましょう。
発行手数料は、申請方法によりますが、480円~600円です。
オンライン発行請求した方が、若干お得になります。
⑤ 法人の銀行口座を開設・資本金の移動
ようやく法人の銀行口座を開設できるようになりましたので、金融機関へ行きましょう。
無事口座が開設できたら、③で個人の銀行口座へ払い込んだ資本金を、法人の口座へ移動します。
⑥ 事業運営開始
これで法人設立の手続きは完了、いよいよ営業スタートです!
【株式会社】【合同会社】どちらを選択すればいい?
結論:【信用力重視なら株式会社】【コスト重視なら合同会社】
法人設立の際によく比較される株式会社と合同会社ですが、主な違いは、
「信用力」と
「コスト」です。
合同会社は、株式会社と比較して低コストで設立、運営することができます。
|
株式会社 |
合同会社 |
定款認証手数料 |
5万円~ |
0円 |
登録免許税 |
15万円~ |
6万円~ |
一方で、「仕事の獲得しやすさ」や「融資の受けやすさ」に影響がある
【信用力】は、合同会社よりも株式会社の方が高いです。
目的にあった種類の法人を選択し、有利に事業運営を進めましょう!
法人化のメリット6選
メリットその1 税率の違いを活用できる
法人と個人事業主の大きな違いとして、所得に対して課される
税率の違いがあります。
個人事業主は、所得が増えれば増えるほど税率も上がっていくのに対して、法人税率は、ほぼ横ばいです。
そのため、
所得が多い個人事業主は、法人化することで税率を下げる効果があります。
メリットその2 所得を分散できる
個人事業主の場合、自分自身に給与を支払うことはできません。
一方で、
法人の場合には、自分自身やご家族の方へも役員報酬を支払うことができ、所得の分散効果があります。
メリットその3 決算日が変更できる
個人事業主は、1年の締め日は必ず12/31で、暦年通りと定められています。
一方、法人は任意の決算日を定めることが可能です。
在庫が少ない時期や、閑散期に合わせて設定すると、決算事務をスムーズに終えることができるかもしれません。
メリットその4 信用力が高まる
個人事業主と比較して、
法人は信用力が高いです。
そのため、個人事業主よりも有利な条件で融資を受けることができるケースが多いです。
また、減少傾向ではあるものの、法人としか取引をしない事業者様も多くいらっしゃいます。
メリットその5 繰越欠損金の繰越期間が長い
繰越欠損金とは、過去に生じた赤字の範囲内で、翌年以降の黒字を相殺し、税金の負担を軽減することができる制度です。
個人事業主と法人では繰り越せる年数に違いがあり、
個人事業主は最大3年であるのに対して、法人は最大10年繰り越すことが可能です。
メリットその6 設立から2事業年度は消費税が免税(注意点あり)
資本金1,000万円未満の法人は、通常、設立から2事業年度は消費税免税事業者となります。
しかしながら、
「インボイス制度」に対応するために課税事業者を選択する事業者様は、2023年10月以降はこのメリットを受けられなくなりますので、ご注意ください。
インボイス制度については、こちらの記事でも解説していますので、ご興味のある方はご覧ください。
【インボイス制度】登録すべき?しなくても良い?適格請求書発行事業者登録でお悩みの方へ、判断基準やこれから準備すべきことをわかりやすく解説します!
法人化のデメリット4選
デメリットその1 社会保険への加入義務がある
法人は、社会保険への加入義務があるため、社会保険料の費用負担や事務負担が増加します。
デメリットその2 源泉徴収義務がある
法人は、給与や報酬を支払った際に、源泉徴収を行い、国に納付する義務があります。
給与所得者や事業者の代わりに納税を行う制度のため費用負担は無いものの、事務負担の増加が見込まれます。
デメリットその3 赤字でも法人税(均等割)が発生
個人事業主の場合、確定申告で赤字になった場合には、基本的に税金はかかりません。
一方、
法人は、赤字でも必ず「均等割」と呼ばれる法人税が課税され、最低7万円の納税が必要となります。
デメリットその4 専門家報酬が発生
上記の通り、法人の場合、運営上必要な事務手続きが個人事業主よりも多くなります。
信用力が上がるのと同時に、抱えるリスクも大きくなります。
また、法人税の申告書は、個人の確定申告書よりも複雑になるため、確定申告のように自分で申告するのが難しくなっています。
そのため、税理士や社労士、弁護士など、専門家への依頼は必要不可欠と言えるでしょう。
その分、個人事業主よりも専門家報酬の支払額は増えてしまうこととなります。
当社では、「専門家報酬を少しでも下げたい…」とお悩みの事業者様向けの
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おわりに
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