【解説】コロナ借換保証制度について

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【解説】コロナ借換保証制度について

コロナ借換保証制度について

2023年1月、民間金融機関融資の返済負担を軽減する保証制度(コロナ借換保証)が開始されました。

2023年7月~2024年4月までに民間のゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)の返済がスタートすることにより、長期化したコロナの影響や物価高の影響によって経営状況が回復しない中小企業は、融資の返済が負担となることが見込まれます。

そこで、一定の要件を満たした中小事業者が、2つの条件を受け入れることで、借入時の信用保証料を大幅に引き下げるコロナ借換保証を利用することができます。

※注意
本制度は、日本政策金融公庫で借入をしたコロナ融資は対象外となります。
【制度概要】
保証限度額 ・・・ 100,000,000円(100%保証の融資は100%保証で借換え可能)
保証期間  ・・・ 10年以内
据置期間  ・・・ 5年以内
金  利  ・・・ 金融機関所定の利率
保証料率  ・・・ 0.2等(補助前は0.85%等)
要  件  ・・・ 下記の①~④のいずれかに該当すること
        ①セーフティネット4号の認定
        ②セーフティネット5号の認定
        ③売上高が5%以上減少していること
        (最近1ヵ月間(実績)と前年同月の比較)
        ④売上高総利益率/営業利益率が5%以上減少していること
        (③の方法による比較に加え、直近2年分の決算書比較でも可)

条  件  ・・・ 経営行動計画書の作成
          金融機関の継続的な伴走支援  
    
取扱期間  ・・・ 2024年3月31日まで(予定)
 
コロナ借換保証のポイント
コロナ借換保証を受けるには、経営行動計画書の作成と金融機関の継続的な伴走支援が必要となります。
どのような内容なのか以下、解説いたします。
【経営行動計画書の作成】

金融機関が納得する経営行動計画書の作成が申込にあたって必要となります。

自己分析を行い、自社の業界がどのような状況にあるのか?強み・弱みとは?などを把握したうえで、現状の課題・経営状況をどのように改善していくのかを具体的にまとめた5年間の計画書となります。

具体的な記入項目は、以下のとおりです。
1⃣現状認識 ・・・ (1) 外部環境、自社の強み・弱みを踏まえた自社の課題を記入します。
        
              (2) 経営状況、財務状況を踏まえた自社の課題を記入します。
           
自己分析で、正しい現状を認識し(1)(2)をもとに自社の課題を設定することが大切です

2⃣財務分析   ・・・ 直近の決算書をもとに、売上増加率や営業利益率などの6つの財務分析を行います。

3⃣将来目標   ・・・ 1⃣現状認識を踏まえた計画が終了する5年後の具体的な目標を設定します。

4⃣アクションプラン ・・・ 1⃣現状認識で設定した課題について、改善のために具体的にどのように行動して   
              いくのか取組計画を策定します。

ここで借換えをした資金がどのように使われ、どのような効果を生み出すか、取組計画と関連性をもった借入金の具体的活用方法を記入することが重要です。

5⃣収支及び返済計画 ・・・ 経営行動計画を実行することで、どのように経営状況が変化していくかの5年分  
              の収支計画および返済計画表を作成します。
 
【金融機関による継続的な伴走支援】

今回の借換制度は、融資を受けて、終了ではございません。
金融機関は、融資をした後、借換えを行った事業者が経営行動計画書に沿った行動がとれているかチェックを行います。融資後、金融機関から定期的な試算表の提出や、資金繰り表の作成などが求められることが想定されます。
 
まとめ
今回の「コロナ借換保証」制度は、申込にあたって2つの条件が設定されているため
ハードルが高くなっている印象です。しかし、借換えを行うことによって、返済の負担が軽減し、行動計画に沿った事業活動が収益力を改善してくれる可能性もあります。
経営行動計画書の事前準備をしっかり行うこと、
融資後は、試算表をいつでも提出できる体制を整えておくことが今回の借換保証制度のポイントです。

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参考リンク
中小企業庁 https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/sinyouhosyou/karikae.html

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