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節税の王道「社宅の現物給与」を使いこなす
経営者や人事担当者の皆様にとって、法定福利費を抑えつつ従業員の手取りを増やす「社宅」の活用は、最も効果的な福利厚生プランの一つです。今回は、税理士の視点から「社宅としての現物支給」の仕組みと実務上のポイントを解説します。1. なぜ「現金」ではなく「社宅」なのか?
通常、給与を増やせば、その分だけ所得税・住民税、さらに社会保険料の負担が増えます。しかし、会社が賃貸物件を契約し、従業員に社宅として貸し出す場合、一定の計算式に基づいた「賃貸料相当額」を従業員から徴収していれば、会社が負担している残りの家賃分は給与として課税されません。つまり、従業員にとっては「家賃という支出が減り、手取りが増える」ことになり、会社にとっては「給与総額を上げずに実質的な待遇を改善できる」という、双方にメリットがある仕組みです。
2. 「賃貸料相当額」の計算が鍵
全額を会社負担(無料)にしてしまうと、家賃全額が「給与」とみなされ、課税対象となってしまいます。非課税とするためには、従業員から以下の「賃貸料相当額」を受け取ることが条件です。- 一般の従業員の場合: おおよそ実際の家賃の10%〜20%程度(固定資産税の課税標準額を基に計算)が目安となります。実務上は、計算の手間を省くため「家賃の50%」を徴収するルールにしている企業も多いですが、正確に計算すればさらに徴収額を下げることが可能です。
- 役員の場合: 従業員よりも計算式が厳しく、物件の規模(小規模住宅かどうか)によって負担額が異なります。豪華社宅と判定されると、節税メリットはほぼ消失するため注意が必要です。
3. 実務例:額面30万円の従業員の場合
具体的にどのような差が出るか、都内のマンション(家賃10万円)に住む従業員の例を見てみましょう。- パターンA:現金で住宅手当5万円を支給
- パターンB:会社が借り上げ、従業員から家賃2万円を徴収
4. 導入時の注意点
社宅制度を導入する際は、必ず「社宅管理規定」を整備してください。また、会社が契約主となる「借り上げ社宅」であることが必須条件です。従業員名義の契約に対して家賃を補助する形は、単なる「住宅手当(給与)」となり、課税対象となります。節税と福利厚生の充実を両立させる「社宅」の活用は、今すぐ検討すべき施策です。具体的な賃貸料相当額の算出や、規程の作成については、ぜひ専門家へご相談ください。
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