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「源泉徴収あり」の特定口座、申告不要のままで大丈夫?
株式投資を行う際、多くの投資家が利用しているのが「源泉徴収あり」の特定口座です 。この口座は、納税手続きの負担を大幅に軽減するために設計されました 。しかし、その利便性の裏で「あえて確定申告をした方が得をするケース」と「申告することで損をするリスク」が共存していることは意外と知られていません。特定口座がもたらす「自動化」のメリット
特定口座とは、証券会社が投資家に代わって1年間の譲渡損益を計算してくれる制度です 。証券会社は毎年1月末までに、その内容をまとめた「年間取引報告書」を交付してくれます 。
特に「源泉徴収あり」のタイプを選択していれば、利益が出るたびに税金が差し引かれるため、原則として自分で確定申告を行う必要はありません 。さらに、口座内で生じた売却損と、同じ口座に振り込まれる配当金を自動的に相殺(損益通算)してくれる機能も備わっています 。
戦略的に「確定申告」を活用すべき2つの場面
利便性の高い特定口座ですが、以下のような状況では、自ら確定申告を行うことで税制上のメリットを享受できます 。
・損失の繰越控除の適用
その年の通算でマイナスとなった損失分は、確定申告をすることで最大3年間繰り越すことができます 。翌年以降に利益が出た際、過去の損失と相殺して税負担を抑えることが可能です 。・複数の口座間での損益通算
一つの口座で損失(譲渡損)が出ている場合、他の証券会社や一般口座で得た利益、あるいは分離課税を選択した配当金と合算することで、払いすぎた税金の還付を受けることが可能です 。・所得が少なく所得税率が低い場合
配当についてですが、特定口座では15.315%で所得税が源泉徴収されるのに対して、総合課税の所得税率が15.315%より低い場合、申告することで還付を受けられます。申告前に確認したい扶養控除や社会保険料への影響
ただし、確定申告には注意も必要です 。本来、申告不要な「源泉徴収あり」口座の利益をあえて申告すると、それらは「合計所得金額」に加算されてしまいます 。
これにより所得が上がったと見なされると、配偶者や家族の方の側で、配偶者控除や扶養控除が受けられなくなる恐れがあります 。さらに、所得金額に連動する国民健康保険料や介護保険料などが翌期から上昇します。
結論:トータルでの損得を見極めよう
「源泉徴収あり」の特定口座をあえて申告する場合は、「税額のメリット」と「扶養控除などへの影響」「増える可能性がある保険料」を比較検討することが重要です。
自身の状況に合わせて、賢く選択しましょう。
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